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オルチャ(6)オルチャの美とは

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オルチャの六回目。

上の写真はチャトリ群の裏手から見た風景。広範囲にわたって古い遺跡が点在するオルチャでは、天気しだいでさまざまな光景を目にすることができる。あまりに美しい光景を前にして、何度、ため息をついたことか。

下の写真はとある民家の入り口。青は高貴な色であり、インド各地の旧市街で青く塗られた民家を見ることができる。


さらに野に出れば、いたるところで古い廃墟を発見する。命あるものが、自然と朽ちていく様子が、鮮やかな緑のなかに、とても印象的な絵となって次々と現れる。無理に管理し、維持しようとすれば、逆にあわれでみすぼらしい姿を晒すことになる。遺跡が自然とともにあり、人々の生活に光と影を与えるような形で息づいているのがオルチャの一番の魅力となっている。



(下の写真)古い城壁が緑の野に埋もれるように続いていた。遠くにはチャトリの尖塔がわずかに見え、左手には川が大地を横切るのが眺められる。そして、一帯を覆う緑の生命力に、ただただ圧倒されるばかりだ。


(上の写真)岸辺いっぱいに水をたたえたベトワ川。繰り返される雨のなかで、まるでガンジスの流れのように雄大になった。光を浴びて輝く水が滔滔と流れていく。

6ページにわたって紹介してきたオルチャの風景。 「インドの歴史遺産」というコンセプトから幾分外れてしまった感も否めないが、一方でオルチャの風景は、歴史遺産の見方、あるいは味わい方、といったものを、実感として教えてくれているような気がする。

遺跡は、それを取り巻く周囲の自然や生き物のなかでさらに際立つ。人はそこに、過ぎ去った時間を感じて命の儚さに思いをいたす。野ざらしになったオルチャの遺跡は、まさにそんな場所であった。

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(関連ページ)
オルチャ(1)宮殿廃墟
オルチャ(2)巨大寺院のたそがれ
オルチャ(3)墓園をさす光
オルチャ(4)丘陵を巡る
オルチャ(5)人と動物



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