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オルチャ(4)丘陵を巡る

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オルチャの四回目。

オルチャには四泊した。ときには雨に濡れながら、カッパを着ながらの撮影だった。宮殿には一回行っただけで、あとはひたすら丘を歩き、陽の光を待ち、雲の動きを眺めながら、撮影場所を探して歩いた。

お気に入りはチャトルプジャ寺院裏手の丘の上。晴れていると平凡だが、あやしげな雨雲が空を満たし、薄い陽の光が大地をわずかに照らし出すようなときには、まるで夢のような風景が展開される。



似たような場所から撮った写真を上下に並べた。一番手前にあるのは名も知らないが、尖塔が印象的な比較的小さな建物。その奥にもう一つ似たような建物が並び、さらにその向こうに巨大なチャトルプジャ寺院、そして遠くに宮殿がつづいている。これら一連の連なりがまるで絵のように展開していく様が非常に美しい。設計者はまさにこの場所に立って、設計図を書き上げたのでは、と想像したくなるほどだ。


雨季の夕暮れは予想できない。 午後になって空がわずかに黄色くなりはじめ、さらに時間がたつにつれ、だんだんと暗くなったかと思うと、急に雲が晴れて、見る見るうちに赤く染まる。しかし、その直後、空は急速に色を失い、オルチャは夜に包み込まれる。

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(関連ページ)
オルチャ(1)宮殿廃墟
オルチャ(2)巨大寺院のたそがれ
オルチャ(3)墓園をさす光
オルチャ(5)人と動物
オルチャ(6)オルチャの美とは



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