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オルチャ(5)人と動物
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オルチャの五回目。
「インドの歴史遺産」には何にも関係ないが、このページではオルチャで見かけた動物と人の写真を紹介する。それもまたオルチャの魅力だと思う。
ところで、オルチャにいる生き物は人間や動物だけではない。オルチャは素晴らしいところだったが、安宿の部屋をうごめく虫たちにはちょっと閉口した。寝ていると、バッタやコオロギなどが顔に飛んでくるのだ。床には絶えずアリたちの通路ができていた。
さらに道に出て、また驚くことになる。雨のあとなどに、道いっぱいに尺取虫が大発生する。こんな虫の大群は見たことがない。踏まずに歩くことは決してできない。そこが車道であれば、車が通るたびに、何万、何十万という尺取虫が一瞬のうちに死んでいく。
インドはじつに生命力にあふれた土地だ。どんな僻地に行ってもそこに人が暮らし、動物や虫たちが大量に生き死にを繰り返している。オルチャの遺跡もそんな大地にあり、来たるべき崩壊の日に向けて、静かに時を重ねているような印象を受ける。 |
草に茂みからこちらをひそかにうかがう水牛。わずかに敵意が見え隠れしている。水牛に限らないことだが、多くの動物は写真を嫌う。どうもまずいな〜と警戒していたが(警戒していても撮るわけだが)、次に行ったマンドゥーでは、水牛に追いかけられる羽目にあった。何とか逃げ切ったが…。 |
観光地だが、地元の人はまだまだ素朴な感じ。遺跡がなければ、ここはただのインドの村。華やかな民族衣装が鮮やかな緑にひるがえるのが目に心地いい。 |
雨が続くとベトワ川の水かさもどんどんあがる。上の写真、おじさんが歩いている橋も、数時間あとには完全に水没してしまった。おじさんはたぶん、あちら側の住民なのだ。いったん水没してしまうと何日も不通になってしまう。ということは、取り残された人々はいつになっても家に戻れない。家に戻れなければ、おそらく廃墟の一角で数日をやり過ごすしか方法がない。日本のように、ちょっとしたことで救助隊が現れるようなことはまずないのがインドの普通の暮らしである。
オルチャに王国があったときと、さほど変わることのない昔ながらの生活が村にはある。もう何千年も、村人たちはそうやって生きてきた。
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オルチャ(1)宮殿廃墟
オルチャ(2)巨大寺院のたそがれ
オルチャ(3)墓園をさす光
オルチャ(4)丘陵を巡る
オルチャ(6)オルチャの美とは |
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