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「それはガンゴートリーだよ」とアマルナートババが口をはさむ。 「いやそうではなく、この男は?」 「サントスナートババだよ」名前をいわれても分からない。 「このサドゥと会ってみたいな。今どこにいるんだろう?」 「ん?…こいつはワシと一緒にここで住んでおる。今日見なかったか?」 アマルナートババは自分たちが住むテントの場所を詳しく教えてくれた。 「明日、来い!」 「はあ、一度行ってみます」 これでこのあやしげなサドゥと縁が出来てしまった。片足のサドゥと会うためである。アマルナートババも僕の表情を見て何かを感じたのであろう。さっそく当初の目的である物乞いを開始する。 「そうだ!ちょこっと金をくれんかな?五百ルピーくらいでいいんだが…」 五百ルピーは法外である。それでも明日はお邪魔するわけだから、と僕は二十ルピーを手渡した。彼は軽く笑みを浮かべて闇の中へ消えていった。
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