chaichai > インドの歴史遺産>アルジュナの苦行

ホーム

フォトギャラリー

写真で見るインド

インド旅の雑学

フォトエッセイ

ブログ

プロフィール

 

マハーバリプラム(3)アルジュナの苦行

インドの歴史遺産メニューページへ



マハーバリプラムの三回目。「アルジュナの苦行」と呼ばれる大彫刻群と、周辺の様子。

これも7世紀。一枚岩から彫り上げたおびただしい彫刻である。一般的に「アルジュナの苦行」あるいは「ガンガー降下」と呼ばれる。当時、天の川だったガンジス川を地球に下ろすため、ある聖者が苦行する様子を描いたものだと考えられる。ただし、伝説の中で苦行していたのはアルジュナではなく「バギーラタ」のはずだが…。

上の写真の真ん中のくぼみがガンジス川で、その象徴としてナーガ(蛇の神様)カップルが流れていく。ガンジス川の左手上方で修行するのがバギーラタ。下の写真はそのアップ。バギーラタの左手には神々の姿が見える。

おもしろいのは、バギーラタの真似をして修業に励む猫(?)(三枚目の写真)。

さまざまな動物、神々、そして人間が織り成す豊かな世界観を見事に描き出している。シリアスな感じがほとんどなく、健康的で遊び心に満ちあふれた古代人の心を映し出している。


マハーバリプラムにはたくさんの見どころがある。上の写真は歴史遺産と呼べるかどうかは不明だが、非常に有名な岩である。「クリシュナのバターボール」と呼ばれている。斜面に、微妙なバランスでたたずんでいる。

下の写真はパンチャ・パンダヴァ・マンダパ。ライオンが掘り込まれた柱に特徴がある。内部のレリーフも興味深い。躍動的な彫りはマハーバリプラムをはじめとしたこの時代に共通したものだ。

青々と茂る緑の中に巨岩がたたずむ。パッラヴァ朝の治世が続けば山中が彫刻だらけになったことだろう。マハーバリプラムでは現在も彫刻技術が継承され、町のいたるところで職人たちが作業に没頭しているのを見ることが出来る。この地で作られた彫刻はインド中で取引されている。

のんびりした雰囲気がただようマハーバリプラムは非常に滞在しやすい町だ。経済的なゲストハウスも各地に点在しており、長期滞在者も多い。親しみやすいビーチがあり、緑あふれる小山を散策することも出来る

−−−−−−−−−−−−−−−−

関連ページ
「マハーバリプラム(1)海岸寺院」
「マハーバリプラム(2)五つのラタ」


chaichai > インドの歴史遺産>アルジュナの苦行



(C)shibata tetsuyuki since2007 All rights reserved.
全ての写真とテキストの著作権は柴田徹之に帰属しています。
許可なく使用および転載することは禁止です。ご留意ください。