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インド最強の神が住む寺

世界一の聖地ティルマラ

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メッカやローマ、そしてインドのヴァラナシ(ベナレス)をも上回る世界一の聖地が南インドにある。もちろん、世界一といっても、さまざまな基準があるわけだが、ここでいう世界一とは、巡礼者の数である。その数、なんと年間一千万人超、東京ディズニーランドの入場者数に迫る勢いだ。さすが宗教大国インドである。

聖地の名前はティルマラ。チェンナイ(旧マドラス)の北西約60キロの場所にある。ティルマラのふもとにティルパティーという町があり、こちらも巡礼地となっている。そこからはるかに見るギザギザの山のなかに、謎の神様バラジー様の住むティルマラがある。

ティルマラへ行く道は、あまり広くない九十九折りの車道で、知らなければ、どっかの田舎に行くんだろう、といった雰囲気である。ところが、1時間も走った頃、突然山が開け、緑の芝生が広がる高原都市が現れてびっくりする。じつは、そのほとんどの建物が、ティルマラの大寺院ヴェンカテェシュワラ関連の施設だ。ここには巨大なダラムサラ(宿坊)があり、基本的には無料。ダラムサラ内での食事も無料。わざわざそんなことでケチケチ金を取らなくても、ここはインドの大金持ちから有り余るほどの寄進があるというのだ。

ティルマラの寺院は意外と小さい。しかし、その周囲には、神様に謁見するため、何時間、時には十何時間も列を作り、待ちわびる人々の群れが見られる。彼らがこんなにしてまで拝みたいバラジー神は、じつは覆面をした謎めいた神様であり、由来も不明らしいが、その力はシヴァやビシュヌを超えるほどだという。ティルマラは外国人であっても謁見可能だ。インド最強とされるバラジー様に、何かお願いしてみるのも悪い話ではない。特別ダルシャンというのがあり、お金を出せば、待ち時間も短縮出来るらしい。


(ティルマラ旅行情報)
バンガロール、ハイデラバードなどからも直通バスがあるが、もっとも便利なのは、チェンナイから。バスで約3時間でティルパティー、ティルマラへは、そこから頻繁に出るバスで確か1時間ほど。昔の情報だが、オリッサの聖地プリー発の列車があるはずなので、南インド旅行のはじめにここを訪れるのもおもしろい。ティルマラでの宿泊はダラムサラが一般的、無料である。有料の豪華宿坊もあるようだ。寺の周囲の小さな門前町にも、個人経営の宿泊施設がある。ティルマラでは頻繁に祭りがある。そんなときは、ティルパティーからの日帰りか、もしくはティルマラで一夜を過ごすのもいいかもしれない。ちなみに、ティルパティーもティルマラも外国人の姿はほとんど見かけない。






サドゥ 小さなシヴァたち

インドの放浪修行者
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