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インド旅行は危険か…?

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「インドは危険ですか?」という質問をよく受ける。あるいは「インドって危険なんでしょ」と、まるで断定するように話す人が多いが、本当のところはどうなのか?というのも、僕はインド(南アジア)以外の事情に疎いから他と比べようもないし、また最近インドが危険というふうに感じたこともあまりないので、正直言って対応に困る。第一、インドは大国であり、当然地域によって治安状況も違うのではないだろうか?まるでフランスもドイツもスペインも一緒くたにするようなものだ。ま、インドがそれだけ軽んじられている証拠ともいえる。そういえば、読んではないが「行ってはいけないインド」という本もあった…。

インドは危険、というのは旅行者一般の認識にもなっているようだ。東南アジアあたりを旅行した学生が次にめざすのが、インドであったりする。彼らは強敵インド人を前にしてときには怯え、ときには武者震いをしたりしているようだが、思うに、インドの女神はそういう人を好んで餌食にしようとしているようでもある。

こうした旅行者とは反対に、インドで本当に心安らぐ静かな時間を送る人もいる。ヨーガやシタールを習ったり、あるいはそんなこともせず、ぼんやりと何もしないという贅沢を思う存分満喫する。なかには、思う存分マリファナを満喫した挙句、警察に見つかり、やるせない牢獄生活を送る人もいるからご注意を!

それはともかく、思うにインドは、まるで自分の写し絵のような存在ではないだろうか?どこかで聞いたことのあるフレーズだが、「すべてはあなたが望んだようになる」のだ。

さて、インドの具体的治安情報を書くべきかどうかだが…、べつに出し惜しみしようという訳ではない。ただ、インド旅行で本当に大切な心構えは、結局自分はどんな旅行をしようとしているのか、ということかもしれない。僕はかつて、何度かこの国で危険な目にあっているが、それはそれで大切な旅の記憶であり、あの頃は未熟であったなあ、とか失敗だったなあ、とも思わない。ただ、最近は心境の変化のためか、旅自体も昔とは違ってきている。その結果、僕にはインドが危険な国、という意識が年々薄まっているのかもしれない。

結局、具体的な治安情報を書くのはやめておこう。理由は、それはすでに「地球の歩き方」ほか、いくつかのガイドブックに掲載されているし、また、書き出せばきりがないのは目に見えている。ただ、もし具体的な質問があれば、知っている範囲で答えることが出来ると思う。その場合は、メールか掲示板でご質問ください。

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(補記・地域別治安情報)
「インド旅の雑学ノート」と銘打っておきながら、一切具体的な情報を載せないのもどうかと思い、地域別治安情報だけ簡単に書いてみる(個人的な旅行経験に基づいたたんなる感想、あるいは分類趣味ですので、その点ご留意ください)。その前に、具体的な地名が多く飛び出すので、もしあれば地図のご用意を。


こんなおじさんに気をつけよう?

まず、インドで一番治安が悪いと考えられるのは、多くの日本人が訪れるガンジス川中下流域、デリーからカルカッタにかけてのラインである。特にビハールは危険である。ヴァラナシ付近もそれに準ずる。また、デリー、アーグラーは要注意都市である。逆にカルカッタは人が思うほど危険な街ではないかもしれない。ガンジス川流域に続く要注意地域はデカン高原の北部一帯であるような気がする。具体的にはマディヤプラデーシュ州とその周辺だ。

同じ北インドでも、デリーの西、タール砂漠が広がるラジャスターン州はそれほど悪くない。もちろん、観光地では悪質な客引きには注意。ラジャスターン州の南グジャラートも、以前、情勢は乱れていたが、治安自体は良いほうだ。地元では「グジャラートだから大丈夫だ」との声も聞かれた。

一般的に、インドは南に行けば行くほど治安はよくなる傾向がある。ゴアも含めた南インド五州の中で、アンドラプラデーシュ州はやや不明だが、あとの四州は治安が良好である。とくにケーララ州は穏やかで、多分、東南アジアのどの国よりもいいかもしれない。タミルナドゥー州は、ケーララ州の人から言わすと最悪ということらしいが、とくに悪いとは感じない。遺跡が多いカルナータカ州も同様である。

北部の山岳地域の治安もやはり悪くない(それより山道を走るバスが怖い)。普通に旅行する分には問題にならないが、その分、一部の旅行者が油断して、さまざまなトラブルに巻き込まれている。人のいない夜道は歩かない、とか、知らない人を簡単には信用しない、などの基本的ルールを守ることが必要。

以前、ダージリンで日本人が殺された事件があったが、犯人は確か、今でも捕まっていない。これは現地で聞いたことだが、殺人はチベット難民キャンプ近くでおこったことらしい。そのため、一部で犯人はチベット人との噂があった。真相は分からないが、同じモンゴリアンだからといって安心する人がいるが、非常にナンセンスだ。

インド東部のオリッサ州にはとくに最近訪れていないので、ここでは書かない。また、アッサムとその周辺についても事情が分からない。






サドゥ 小さなシヴァたち

インドの放浪修行者
サドゥの本へのリンクです。
ご覧ください。





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