カルカッタをあやしげな集団が通り過ぎていく…

 
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ガンガーサガール祭前夜
 
 
1月にはいると、カルカッタをちょっとあやしげな集団が通り過ぎていくのを目にすることだろう。田舎から出てきた巡礼者の集団が地下鉄の乗り方が分からず右往左往していたり、サドゥーと呼ばれる放浪修行者がチャイ屋で悠然とくつろいでいたりする。ただし彼らの目的地はカルカッタではない。さらに南に下ったガンジス川河口の聖地ガンガーサガールである。そこで1月半ばに巨大な祭りが開催されるのだ。

その前々日あたりに、カルカッタの公園が人で賑わっていたので行ってみた。すぐに目に付いたのは下の写真にあるサドゥー。素っ裸のビックサドゥーである。信者らしき人たちが足をさすったり、肩をさすったりして、サドゥーを接待している。リラックスしたサドゥーは、その後、信者たちの要望なのか、神の声を聞こうと、虚空を睨んで耳を澄ます。それがさらに下の写真。
 
 
 
 

次に見かけたのがバウルの一団。バウルとはベンガルの大地をさすらう吟遊詩人たちの群れである。以下、下の写真がそのバウルたちなのだが、まあ、バウルといってもさまざまである。バウルはサドゥーではない、という人もいるが、そのへんは微妙なところ。また、サドゥーとともに行動している人たちも多いので、どれがサドゥーなのか、あるいはバウルなのかもちょっと見分けがつかない。

バウルが知られるようになったのは詩聖タゴールによるものだろう。その結果、少し美化されているようだが、つまるところはあやしい放浪者集団。下の写真をご覧になれば分かるように、インドに伝わるさまざまな楽器を、それぞれが自由自在に奏でている。

話が前後するようだが、上の写真はバウルかどうか、微妙なところ。楽器を手にしている人もおり、実際は混在しているようだ。ファッションとしても、とくに背中を見せている二人の男はサドゥー風。奥にいるドレッドヘアーの老人ももちろんサドゥー。

ただし、サドゥーサドゥーといったところで、サドゥーにも種類があり、さまざまな格がある。個人的な考えでは、サドゥーと称するなら、とりあえずみんなサドゥーでいいのでは。もちろんバウルもその一変種のようなもの。

 
 
 
上の写真。どうでもいいことかもしれないが、車座になって座るバウルの中の、一番奥に座る、紫色の服を着た男がどうも気になる。彼もこちらを気にしているようだが、いかにもあやしげで、しかしどこかに誠実そうな(どっちだ…)を雰囲気がルーツサドゥーといった感じだ。今なら、さらに密着して撮影するところだが、この写真を撮影した当時はまだサドゥーと距離があった。

このグループのリーダー格は、下の写真で太鼓を叩くおじさん。髪の毛を振り乱して力の限り演奏する。
 
 
 
 
 
 



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