街角で飲むチャイの味

 
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チャイ屋いろいろ
 
 
せまいカルカッタではチャイ屋の形もまたそれぞれ。上の写真はマハトマガンディーロード裏手の路地にて。なんとも汚いが、そのうしろでは、サラリーマン風の男がチャイの出来上がりを待っている。

下の写真は親子なのか、あるいは主人と使用人なのかは不明だが、まさに背をつき合わせて、互いにもたれあいながら、街の片隅に生きている、といった光景である。
 
 
 
これがチャイ屋の七つ道具(下の写真)。大きな鍋で沸かして薬缶に移し替え、漉しながらカップに注ぎいれる。右手、ガラスの容器に入っているのは、つまみ用のパンやビスケット。正直言ってうまくないが、金のない労働者などは、チャイとこれらつまみで昼を乗り切る。
 
 
 
 
上の写真。目の前のドブがなんとも汚い。飲みたくないような感じだが、べつにドブの水を汲んでいるわけでもないから一応は大丈夫。沸騰もしているし…。

下の写真を見ても分かるように、まあ、どこもかしこもこんな感じだ。
 
 
 
 
 
チャイ屋でなくともチャイは出る。上の写真はクルチャというパンを焼く店。これとカレーで軽い昼飯となる。隣ではチャイを入れている。小さな器は素焼きのカップ。飲み終わった後は、地面で叩き割る。贅沢な感じだが、逆に安かったりする。ただし量はじゃっかん少ない。味は土の香りが漂っていておいしい。

下は揚物屋。しかしチャイ用の鍋(写真右下)が見えているからチャイもやっているようだ。チャイ用の鍋が汚い、と思われるかもしれないが、これがインド流だ。茶葉とミルクを煮沸するので、そのシミが鍋にこびりつく。この汚れを洗剤で落とすのは一大作業だ。だから普通は、適当に汚れをこそぎ落として、ほとんど水洗いもせずに使い続ける。もちろん、鍋に穴があくまで、何年も何年も、洗うことなく使うのであるが、それがまた、独特の味になる。
 
 
 



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