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ミナークシ寺院(マドゥライ)
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南インド随一の聖地マドゥライ。その旧市街の中心にあるのがミナークシ女神をまつるミナークシ・スンデレーシュワル寺院。広大な敷地に色鮮やかな12基のゴプラム(門塔)が立ち並ぶ。そこに見るのはおびただしい数のヒンドゥー神像だ。最大のものは南ゴプラム、高さは48メートルにおよぶ。建造は17世紀。すでに三百年以上を経た歴史的建造物だが、色あせた雰囲気はない。
南インド様式を極めたミナークシ寺院の建築群だが、いまだ世界遺産には登録されていない。おそらく、今後も登録されることがないだろう。この寺院は「世界遺産」といった枠には到底収まりきらない役割を今も果たしている。それを証明するのがゴプラムに施された極彩色。じつは十数年前まで、ミナークシ寺院にこれらの色彩は存在しなかった。どういう経緯があったかは不明だが、ある日を境に寺院は色鮮やかな塗料を塗りたくられ、ド派手な姿に生まれ変わった。
ミナークシはただの遺跡ではなく神々の住まいである、という強烈な主張がそこに込められている。
というわけで、そうした聖地の寺院にふさわしい写真を多く取り上げてみた。下の写真はマドゥライ随一の祭りチティライ祭りに登場する神々の神輿である馬である。普段は、薄暗い寺の境内に、このように安置されている。 |
堂内はかなり広い。ただし、主神であるミナークシ女神とその夫スンダレシュワラ(シヴァ)をまつった本堂内には外国人は入れない。たとえ入れたとしてもいずれ写真は無理。それに、その他の場所でも十分に楽しめる。
(上の写真)狛犬などと関連があるのだろう。おそらく寺院の守り主であるが、ちょっと奇妙である。自分の尻尾をかじっているように見える。また、この写真では黒く潰れてしまったが、自分のリンガ(男根)をつねに勃起させている。いずれにしろ、力、エネルギーを象徴する存在であろう。
(下の写真)堂内の柱などにこうした小さな神が数多くまつられ、人々から手厚く信仰されている。 |
(上の写真)ゾウの神様ガネーシャ。強力だが嫉妬深いこの神様には、何をおいてもまず最初におまいりする必要がある。 |
堂内にはさまざまな文様の色鮮やかな絵が描かれている。
(下の写真)ちょっとした遊び心をいかした不思議絵。その顔が、見ようによってはゾウに見え、また見ようによっては牛に見える。ヒンドゥー教における聖なる二つの動物によるコラボレーション。
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(上の写真)このような通路を通って、巡礼たちは堂内へと入っていく。両側には土産物屋が並んでいる。 |
(上の写真)大地母神の尿を飲む小男。グロテスクを感じられるかもしれないが、これもまた土臭いヒンドゥー教の一側面。こんな風習がじつは今でもあるらしいと、聞いたことがある。
(下の写真)破壊神バイラヴァか。シヴァの恐ろしい側面を象徴している。 |
夕暮れの光を受けたゴプラム。極彩色に塗られた神像がこの寺には数千以上もある。この下で暮らす住人たちを明るく励まし続けているようだ。 |
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