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タージ・マハル(アーグラー)

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世界でもっとも美しいイスラム建築、タージ・マハル。ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが最愛の妻ムムターズの死を悼んで、当時の都アーグラーの地にその墓標として、ヤムナー川の流れを背にする格好で作り上げた(1983年世界文化遺産指定)。

建物全体で使用されているのは真っ白な最高級大理石だ。それは世界でもっとも贅沢な墓でもある。シャー・ジャハーンは、さらに黒の大理石で自分の墓を作ることさえ夢想していたらしい。その夢は、結局、息子であるアウラングゼーブの謀反によって潰えてしまった。

タージ・マハルはあまりに美しいためか、一部の旅行者からは「写真以上の感動はない」などと酷評されることがある。でも、彼らはタージ・マハルの本当の美しさを知らない。白亜の墓標は移り変わる時刻とともに、さまざまな姿を見せてくれる。

タージ・マハルを堪能するには、アーグラーで最低でも2泊する必要がある。もっとも美しいのは早朝。タージ・マハルのゲートは日の出とともに開くので、できれば一番に入場してじっくりとその美しさを堪能してみたい。定番である正面からの眺めは昼間向けのもの。朝の淡い光が白大理石を赤く染める東側に回りこむのもおすすめだ。


次の日も早朝の時間が使えるなら、ヤムナー川対岸からタージ・マハルを眺めてみたい。ただし、これにはちょっと注意が必要。行き方を簡単に紹介する。

まだ真っ暗な町を歩いてタージ・マハルの東側を抜ける細い道を行く。東側入場ゲートを越えると人通りも少なく、また野良犬がうろうろしているので注意が必要だ。川までやってきたら、渡しのボートを探す。

通常は早朝から来ているはずだが、何しろボートは一隻しかない(07年の調べでは)。遅れることもあるようだ。また、完全に独占企業だから、かなりふっかけてくる。向こうとしては、観光客相手の商売のつもりはないのである。たまに紛れ込んできた観光客からは目一杯、金を取ろうとする。金額は通常で往復40ルピー程度(約120円、外人料金で)だが、ここでは100ルピー以内で行ければよしとしたほうがよいかもしれない。それでも、入場料金よりはるかに安い。

対岸で早朝を過ごすなら、一人で行くのはリスクがある。道中には野良犬もいるし、ボートの上で軽く脅された事例もあるらしい。また、対岸に悪ガキがいるかもしれない。最低、3、4人で連れ立って行くのが無難だ。

早朝の対岸は、まず外国人はいないが、夕方はたまにグループがやってきたりする。グループは対岸からの道を通って来るらしい。夕方も悪くはないが、個人的な感想では、やはり早朝が美しい。ただし、冬は霧がかかって、何も見えないことがある。

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関連ページ
「写真で見るインド」にもタージ・マハルの写真があります。


下の写真は、早朝、タージ・マハル地区のあるホテル・カマルの屋上から眺めたもの。周辺は安宿がほとんどだが、タージ・マハルを堪能するには最適である。



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